栃木市小野寺は旧岩舟町地域の農村で小野寺氏族発祥の地。
ちょうど関東平野が尽きて山地へと変わるエリアで、古代には都と奥州を結ぶ東山道が通じ、現在はほぼ同じルートで東北自動車道が地域を縦貫しています。
高速道路の開通で周辺は大きく様変わりしたとのことですが、今なお里山の景観が良く残されていて、「関東ふれあいの道」というウォーキングコースも地区内を貫いています。
桑野正光著『栃木の峠 峠でたどる暮らしと文化』(随想舎)にも地区周辺の地誌が詳しく記されていますが、この中で、高速道路ができてから周辺で入道雲が湧きにくくなったという話が出てきます。両毛地域は雷が名物と言われるほど夕立ちの多い所ですが、高速走行する大量の車が沿道の気象に影響を及ぼすほどの風を生んでいるということでしょうか。興味深い話です。
旧小野寺北小学校。2020年に廃校。
大慈寺。 円仁ゆかりの古刹。なぜか元米国駐日大使ライシャワー氏の碑文もある。
村檜神社社殿。室町後期の作。
近隣には「小野小町の墓」も。
村檜神社参道
村檜神社裏の叢林。関東ふれあいの道のルートでもある。
小野寺地区遠景。車の走行音が絶えず聞こえて来る。村檜神社裏手より2020年3月撮影。